交通事故施術

交通事故は予期せぬタイミングで起きる出来事で、巻き込まれると様々なケガを引き起こしてしまう場合があります。

ケガ生じているにも関わらず、事故直後には症状が感じにくいことがあります。
自覚症状があるなしに関わらず、まずは専門家に見てもらうことが大切です。

 

【事故後に痛みを感じにくい理由について】

事故直後は自覚症状が少なくとも、数時間〜数日経ってから痛みを感じ始めるケースが多々あります。

痛みを感じにくい理由の1つには、アドレナリンの作用が考えられています。
事故にあった直後は、パニックから興奮状態になってしまいます。
すると、交感神経の働きでアドレナリンの分泌量が増加し、痛みの伝達が一時的に遮断されてしまうのです。

また、交通事故時に多い「むちうち」は、見た目からケガをしたと自覚しにくいことも痛みを感じづらい理由に挙げられます。

時間の経過とともにアドレナリンの分泌が落ち着き、腫れや炎症が広がっていくことで、徐々に痛みを自覚するといわれています。

 

【交通事故にあった時まずするべきこと】

●警察への連絡

事故時に警察へ届け出るのは、運転者の義務です。
届け出を怠った際には、懲役や罰金を科せられる可能性があります。
また、各種請求を行う際に必要な「交通事故証明書」を発行してもらえない場合があるため、必ず連絡するようにしてください。

 

●医療機関に行く

状況が落ち着きましたら、必ず医療機関に行きましょう。
自賠責保険を利用するには、保険会社や警察に医師の診断書を提出する必要があります。

中には「痛みは少ないし大丈夫だろう」と、そのままにされる方もいらっしゃいます。
しかし、時間が経過してから症状が出てくる場合もありますので、自己判断で放置しないようにお気をつけください。

 

●相手の連絡先を確認し、免許証の写真を撮る

相手と後に連絡が取れなくなったというリスクを避けるためにも、事故相手の情報を控えることは大切です。
慣れない現場の状況で気が動転していることもありますが、相手の電話番号や免許証を控えるようにしましょう。

交通事故でもっとも痛めやすい部位は首だといわれています。
いわゆる「むちうち」と呼ばれている外傷ですが、どのような特徴があるのでしょうか？

 

【むちうちとは】

むちうちは、頭部が勢いよく振られることで頸部に強い負担がかかり、首まわりの組織を痛めた状態を指します。
交通事故をはじめ、スポーツ中の衝突や日常中の転倒など、身体に激しい衝撃を受けた際に発生しやすくなっています。

受傷時に首がムチのようにしなるため「むちうち」と呼ばれていますが、正式な名前は「頚椎捻挫」「外傷性頸部症候群」などとされています。

 

【むちうちのおもな症状】

ひとくちにむちうちといっても、さまざまなタイプがあります。
次に挙げていく種類が、複数同時に起こる場合もあります。

 

●頚椎捻挫型

頚椎周辺の筋肉や靭帯を損傷したタイプです。
首の痛みや可動域の制限、肩・背中の張り感、頭痛といった症状がみられます。
むちうちの多くが、頚椎捻挫型だといわれています。

 

●神経根型

脊髄から枝分かれしている、神経根と呼ばれる部位が障害されたタイプです。
腕〜手の痛みやしびれ、脱力感などがみられます。

 

●バレー・リュウ症候群型

事故の衝撃で、自律神経に異常が起きた状態とされています。
頭痛やめまい、耳鳴り、視力障害、難聴など自律神経失調症と同様の症状がみられます。

 

●脊髄症状型

中枢神経である頸髄を損傷したタイプです。
手足のしびれや痛みをはじめ、歩行障害、排尿障害などがみられる場合もあります。

 

●脳脊髄液減少症

事故の衝撃で硬膜が破れ、脳脊髄液が漏れ出た状態といわれています。
身体を起こした際に頭痛が生じる「起立性頭痛」を中心に、めまいや吐き気、倦怠感などがみられます。

 

【むちうちはどれくらいの期間で改善されるのでしょうか？】

一般的にむちうちの施術期間は「3ヶ月」とされています。
しかし状態によりますので、1ヶ月程度で回復する方もいれば、6ヶ月以上経過しても症状が取りきれず、後遺障害認定される方もいらっしゃいます。

■ハイボルト

高電圧の電気刺激を患部に浸透させ、疼痛の軽減や血行促進などを目的に行なっていきます。「痛みの原因の見極め」「炎症の抑制」「痛みの緩和」が期待でき、急性期の痛みから慢性的な痛みの強い時期におすすめな施術です。透明なカップ症状が気になる場所の皮膚に当て、吸引機で吸着させ中を真空状態にします。

 

■カッピング

皮膚がカップに吸い込まれるように引っ張られることで独特な痣のような痕が付きます。それにより血液やリンパの流れが促進され、老廃物や痛み物質が体外に排出されやすい状態になり、疲労回復効果や疼痛緩和効果が期待できます。
※痣のような痕は数日で消えます。

 

■温熱療法

岩盤マットやサーモフォア、超音波治療器を使い患部もしくは全身を温めることで血流循環を促進し、痛み物質や老廃物の代謝や体外への排泄、冷え性の改善に期待できます。

 

■筋膜リリース

特殊な器具や手技により行うもので血行促進→細胞の活性化→コラーゲンの形成を促して組織の回復能力を高める施術です。
筋肉系のケガや痛み、関節の動きの悪さなどに対して施術することで痛みの緩和や可動域拡大に期待できます。

 

■テーピング

テーピングというと「スポーツのケガ」に対して「がっちりと固めて固定する」というイメージだと思いますが、テーピングの種類と巻き方、貼り方によっては「ケガの予防」や「パフォーマンス向上」、「治療効果の持続」などの目的でも使われます。
ホワイトテープ、キネシオロジーテープ、スパイラルテープ、ティアライトテープ、エラスチックテープ、ストリンテックス等のテーピングを症状、部位ごとに使い分けて使用していきます。