肉離れ

肉離れとは、筋線維を断裂したケガを指します。
太ももの筋肉（大腿四頭筋、ハムストリングス）やふくらはぎの筋肉（下腿二頭筋）など足の筋肉に生じやすいことが特徴です。

 

【肉離れの原因】

急な動作をした際に肉離れが発生します。
筋肉が伸びている状態で瞬発的な筋収縮を起こすと、強い負荷に耐えきれず筋線維が断裂してしまいます。
スポーツ中の肉離れが多く例えば次のような状況が挙げられます。

・ジャンプの着地
・ダッシュからの急停止
・急な方向の切り替え
・急な走り出し
など

また運動に加えて、身体のコンディションにも影響があると言われています。

特に筋肉が硬い状態になっていると、急な動きに筋力が耐えきれず、肉離れを起こしやすくなります。
筋肉の柔軟性が低下するのは「身体の冷え」「水分不足」「疲労の蓄積」「ウォーミングアップ不足」などの影響がおもに考えられています。

 

【肉離れの症状】

●痛み

肉離れを起こすと、筋肉に強い痛みが走ります。
また、受傷時に筋肉がプチっと切れる感触を覚えることもあります。

筋線維を損傷した部位に局所的な圧痛（押したときの痛み）があり、筋収縮を起こしたりストレッチを加えたりすると痛みが誘発されやすいです。

 

●内出血、腫れ

肉離れでは、筋肉とともに血管も損傷してしまいます。
時間の経過とともに内出血が広がり、炎症によって患部周辺が腫れてくる場合もあります。

 

●陥凹、硬結

筋線維を大きく断裂した場合では、患部がへこんでしまう場合があります。
また、適切な処置が行われず腫れを広めてしまうと、硬結（筋肉のしこり）が残る場合もあります。

 

●運動制限

痛みによって身体の重心をかけることが困難なため、足を肉離れした際は歩行困難になるケースが多くみられます。
また、ふくらはぎより下のアキレス腱部分に痛みがあり、つま先立ちができない場合は「アキレス腱断裂」の可能性があります。
対処法が変わりますので、自己判断せずにまずは専門家にみてもらいましょう。

処置を怠ることで硬結（筋肉のしこり）を作ると、痛みが残るばかりか再負傷する可能性を高めてしまいます。
また下半身の痛みを長引かせると、身体のゆがみに繋がる場合もあります。
「RICE処置」を中心に素早い対処を行いましょう。

 

【RICE処置】

●Rest（安静にする）

痛みの出る動作はなるべく避けて、安静にしましょう。
動かしてしまうと筋肉の損傷を広げる可能性があります。

 

●Icing（冷却する）

氷水の入った袋を当てて、熱感や痛みのある箇所を冷やしてください。
冷却によって痛みの感覚を麻痺できるほか、血管を収縮させることで内出血も抑えられます。
15分を目安に冷却し、痛みが再度アイシングします。

 

●Compression（圧迫する）

包帯やバンテージ、テープなどを巻いて、患部を軽く圧迫します。
圧迫を行うと、内出血や腫れが広がっていくことを防止できます。

 

●Elevation（挙上する）

下肢の肉離れでは、横になって台やクッションの上に足を乗せてください。
患部を心臓よりも高い位置に挙げることで、むくみや腫れの抑制を図れます。

 

【医療機関、接骨院・整骨院に行く】

ご自身で動かせる範囲でRICE処置を行いましたら、なるべく早めに医療機関や接骨院・整骨院に行ってください。
超音波や電気療法などの施術を受けることで、組織の治癒力を高められます。
また、患部周辺の筋肉をゆるめたり、全身のバランスを調整したりしておくと、スポーツへの早期復帰も期待できます。

 

【肉離れの予防法】

●ウォーミングアップ、クールダウンを行う

運動前には入念にウォーミングアップを行い、身体の柔軟性を高めましょう。
筋肉が硬い状態で急に運動を始めると、肉離れのリスクを高めてしまいます。
また、疲れを溜めないようにクールダウンもしっかり行うことをおすすめします。

 

●適度に休息をとる

疲労の蓄積で、筋肉の柔軟性が低下しやすくなります。
オーバーワークにならないよう、定期的に身体を休ませましょう。

肉離れというと激しいスポーツを最中で起こるケガというイメージが強いかもしれませんが、日常生活の中で瞬間的な動き出しや急激な負荷がかかってしまうことで発症する場合もあります。
その際は損傷の程度により疼痛が出現し、肉離れが発生した患部では筋繊維の断裂によりへこんだような感触（陥凹）を触れる場合もあります。

脚の筋肉の肉離れになると痛みによっては歩行も困難になります。
さらに内出血であざも出現し、筋肉が伸長されると強い痛みが出現するため関節の動きも制限されてしまいます。

西船南口中央整骨院では超音波エコー装置を使い、損傷の程度を確認して損傷の程度によりハイボルトや超音波、特殊固定具、テーピング、筋膜ストレッチ、ドレナージュ（DPL）などを行い早期改善を図っていきます。

 

【肉離れに対する施術方法】

■保険施術

骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(肉離れ)に対して接骨学に基づいた施術を行います。
カウンセリング・検査から始まり、患部への低周波療法、温冷罨法、固定、運動療法などが保険内施術となります。

 

■ハイボルト療法

高電圧の電気刺激を患部に浸透させ、疼痛の軽減や血行促進などを目的に行います。
「痛みの原因の見極め」「炎症の抑制」「痛みの緩和」が期待でき、急性期の痛みから慢性的な痛みの強い時期におすすめな施術です。

 

■経穴（ツボ）へのアプローチ

経穴を刺激し気血の流れを促進することで、症状を未病の段階で防ぐことに期待できます。
また、筋肉の緊張からなる「肩こり」などの慢性痛などの症状も経穴への刺激により血液循環を促進することで改善が見込めます。

 

■テーピング

貼り方を工夫して「ケガの予防」「パフォーマンス向上」「治療効果の持続」などの目的で行います。
ホワイトテープ、キネシオロジーテープ、スパイラルテープ、ティアライトテープ、エラスチックテープ、ストリンテックスなどのテーピングを症状、部位ごとに使い分けて使用していきます。

 

■CMC筋膜ストレッチ（リリース）

特殊な器具や手技により行う施術で、「血行促進→細胞の活性化→コラーゲンの形成」を促して組織の回復能力を高める施術です。
筋肉系のケガや痛み、関節の動きの悪さなどに対して施術することで痛みの緩和や可動域拡大に期待できます。

 

■温熱療法

岩盤マットやサーモフォア、超音波施術器を使い患部もしくは全身を温めます。
血流循環を促進し、痛み物質や老廃物の代謝や体外への排泄、冷え性の改善に期待できます。