外反母趾

外反母趾とは、母趾（足の親指）が小指側に向けて曲がり、くの字に変形した状態を指します。
先天性・後天性の要因が重なることで、指が変形すると考えられています。

 

【先天性の原因】

母親や祖母が外反母趾の場合、関節のゆるさや足の形が遺伝する可能性があります。
特に生まれつき親指が人差し指よりも長い「エジプト型」の足の形をしていると、母趾が靴からの圧迫を受けやすくなります。
指の長さがほぼ均一の「スクエア型」や、人差し指が母趾よりも長い「ギリシャ型」もありますが、日本人はエジプト型が多いとされています。

 

【後天性の原因（外的要因）】

●靴による圧迫

ハイヒールやパンプスのように先が細くなった靴を履いていると、母趾が小指側に向けて圧迫されてしまいます。
また、かかとが高くなり指が反った状態になることで、関節を支えている靭帯が伸ばされ、外反母趾が進行するとも考えられています。

 

●筋力の低下

筋力が弱くなることで、指の変形が進行しやすくなります。
足の裏やふくらはぎから繋がる筋肉によって、足の形は保たれています。

 

●後天性の原因（内的要因）

筋肉量が少なく、関節もゆるみやすいため、男性よりも女性のほうが外反母趾になりやすいと言われています。
特に年齢を重ねるほど、骨格を支えている筋肉の腱が変性してくるため、外反母趾は「中高年の女性」に多い傾向があります。

 

【外反母趾の症状】

●指の付け根の痛み

外反母趾が進行した方は、親指の付け根が内側に大きく突出してしまいます。
その突出した部分と靴とがこすれて滑液包に炎症を起こし、強い痛みや腫れをともなう場合があります。

 

●脱臼

親指が外側に向けて曲がっていくと、関節が外れてしまう場合があります。
脱臼がくせになり、安静による改善が見込めない場合は、手術が必要となります。

 

●膝や股関節の痛み

外反母趾の方は地面からの衝撃を緩和するための「アーチ構造」が、破綻している場合があります。
その結果、膝や股関節への負担が強まり、痛みに繋がる場合があります。

外反母趾をそのままにしていると、徐々に進行する可能性が高いです。
骨格の変形は元には戻すことが難しいため、次のような対処・予防で少しでも進行を抑えていきましょう。

 

【外反母趾の対処法】

●足の指のトレーニング

滑りやすい床の上にタオルを広げ、足の指の力だけで手繰り寄せる「タオルギャザー」が外反母趾に有効です。
足趾の筋力が低下すると、外反母趾が進行しやすくなります。

 

●グーチョキパー体操

「足の指全体をぎゅっと曲げる」「足の指全体をできる限り広げる」「親指だけ伸ばした状態で他の指は曲げる」
上記のように足の指でグー・チョキ・パーの形を作る運動を10回3セットを目安に行いましょう。

 

●足の裏のストレッチ

片手でかかとを固定して、反対側の手を使って指全体を反らすことで、足裏の筋肉にストレッチを加えます。
また、足の指の間を広げるようなストレッチも、外反母趾の改善に効果的です。

 

【外反母趾の予防法】

●靴を変える

親指にストレスをかけるため、ハイヒールのような先の尖った靴はなるべく控えましょう。
どうしても履かないといけない場合は、対処法でご紹介した足の指の体操やストレッチで、柔軟性を維持しておくことをおすすめします。

 

●歩き方の改善

かかとから着地して、母趾球でしっかり地面を蹴りだすように意識してください。
すり足のような歩行は親指をあまり使わないため、外反母趾を進行させる要因となります。

 

●足裏のセルフマッサージ

足の裏が硬くなっていると、足部のアライメントが崩れやすくなります。
ゴルフボールなどを足裏で転がし、足の裏全体をほぐしていきましょう。

足の親指がくの字に曲がってしまう「外反母趾」の初期は、そこまで痛みも強くありません。
そのため、放置されている方も多いと思います。

しかし一度変形が進むと、強い痛みや炎症に繋がるだけでなく、悪化すると元の状態に戻すのは難しいと言われています。
足にとどまらず、全身のゆがみに繋がる可能性も高いです。

遺伝性のものもありますが、多くはハイヒールやパンプスといった履物からのストレスが大きく関わってきます。

さらに運動不足などで足裏の筋力低下が起こると「偏平足」になりやすく、外反母趾をより悪化させます。
西船南口中央整骨院では、カウンセリングと検査で骨の変形度合いや筋肉の状態を把握していきます。
その後根本的な原因を見つけて、適切に処置いたします。

施術としては骨格矯正、テーピング、ハイボルト、筋膜ストレッチ、温冷療法を行います。

外反母趾でお悩みの方はぜひ当院で一緒に改善を目指しましょう！

 

【外反母趾に対する施術方法】

■ハイボルト療法

高電圧の電気刺激を患部に浸透させ、疼痛の軽減や血行促進などを目的に行います。
「痛みの原因の見極め」「炎症の抑制」「痛みの緩和」が期待でき、急性期の痛みから慢性的な痛みの強い時期におすすめな施術です。

 

■経穴（ツボ）へのアプローチ

経穴を刺激し気血の流れを促進することで、症状を未病の段階で防ぐことに期待できます。
また、筋肉の緊張からなる「肩こり」などの慢性痛などの症状も経穴への刺激により血液循環を促進することで改善が見込めます。

 

■テーピング

貼り方を工夫して「ケガの予防」「パフォーマンス向上」「治療効果の持続」などの目的で行います。
ホワイトテープ、キネシオロジーテープ、スパイラルテープ、ティアライトテープ、エラスチックテープ、ストリンテックスなどのテーピングを症状、部位ごとに使い分けて使用していきます。

 

■骨格矯正

全身のバランスを確認し、その方にとって最適なバランスに導く施術です。
身体の各部位にかかるストレスを取り除きバランスを整え、最適な全身バランスを目指します。
「ボキボキされるのが怖い」「痛そう」と思われる方でも安心して受けていただける刺激の強くない手技です。

 

■CMC筋膜ストレッチ（リリース）

特殊な器具や手技により行う施術で、「血行促進→細胞の活性化→コラーゲンの形成」を促して組織の回復能力を高める施術です。
筋肉系のケガや痛み、関節の動きの悪さなどに対して施術することで痛みの緩和や可動域拡大に期待できます。

 

■温熱療法

岩盤マットやサーモフォア、超音波施術器を使い患部もしくは全身を温めます。
血流循環を促進し、痛み物質や老廃物の代謝や体外への排泄、冷え性の改善に期待できます。